為替手数料:TTSとTTB

最近、外貨預金をする方が増えてきています。


僕自身も、円以外に、香港ドルとカナダドルなどの
預金口座を持っています。


さて、外貨で資産を持つためには、円から外貨に両替する際の
為替手数料がかかります。

その際に必ず知っておかねばならないのが、

「TTS」と「TTB」

です。

TTSというのは、"Telegraphic Transfer Selling rate"の略で
『対顧客電信売相場』のこと。


これは、銀行が顧客に外貨を売るレートのことですね。
つまり、あなたが銀行から買うレートです。


これに対し、


TTBというのは、"Telegraphic Transfer Buying rate"の略で
『対顧客電信買相場』のことです。


こちらは、銀行が顧客から外貨を買うレートのことですね。
つまり、あなたが銀行に売るレートです。

為替手数料は、このTTSとTTBの差額(スプレッド)によって
生まれるのです。

これを決めるためには、TTM("Telegraphic Transfer Middle rate")、
顧客に対しての外国為替業務に適用する基準となるレート、つまり
『仲値』を決めなければなりません。


この仲値は、TTSとTTBの平均値のことです。
TTSが売値、TTBが買値ですので、その中間値であるTTMは、
為替レートの実質値とも言えます。


これが決まるのが、平日のAM9:55。


この仲値は、インターバンク市場のレートを参考にして決定され、
AM10:00前に各銀行から発表されます。


ちなみに、このインターバンク市場とは、『銀行間取引市場
(ぎんこうかんとりひきしじょう、interbank market)』のことで、
銀行のみが参加し短期資金や外貨を取引する市場のことです。


「市場」って言っても、取引所のようなものがあるわけじゃなくて、
これは、電話とネットワークによって成り立ってます。


東京外国為替市場では、この仲値を公示する時間帯の
AM10:00頃が、ドル/円相場、クロス円ともに動きが
出やすいと言われていますね。


この仲値の公示に引き続いて、TTSとTTMが発表されるのです。

ちなみに、米ドルの場合、片道1円の為替手数料がかかります。


つまり、TTM(仲値)が108円だとすると、TTBは107円、
TTSは109円となります。


よく「ドル円片道1円」と呼ばれていますが、これは、仲値と取引に
用いられるレートの差が1ドル当たり1円であることを言ってるのです。


この場合、取引相手の銀行の仲値が1ドル=108円ですから、
外貨預金への預け入れ、払い戻しや、外国送金の取り組み、円貨での
受け取りに使われるレートは

* 円 → ドル(TTS)1ドル = 109円
*ドル → 円 (TTB)1ドル = 108円

となります。


米ドルは、往復で2円の手数料が取られてるわけですね。

さて、この為替手数料ですが、実はこれ、外貨によって違うんです。


仲値ないし銀行間相場と、対顧客相場の乖離が比較的少ないのは、
米ドルやユーロです。


もしあなたが、外貨預金をする場合、どの外貨を選ぶかは、
金利と為替手数料の両方を計算しないといけません。


例えば、オーストラリアドル(豪ドル)やニュージーランドドル
(NZドル)は、他の外貨に比べ、金利が高いです。


ちょっと前のデータですが、1年間で、豪ドルは、3.87%、
NZドルは、5.72%くらいの金利がありました。


米ドルは、2.97%、ユーロは、1.04%くらいです。


これだけ見ると、NZドルを選びたくなりますよね?

でも、ここに落とし穴があるんです。

為替手数料を考えると、NZドルは、往復で5円10銭(5.9%)、
豪ドルは、5円(5.5%)、ユーロは、3円(2.1%)、
そして、米ドルは、2円(1.7%)


上記金利から為替レートを引いて計算すると、

1.米ドル(1.27%)

2.NZドル(-0.18%)

3.ユーロ(-1.06%)

4.豪ドル(-1.63%)

という感じになるわけです。


つまり、外貨預金では、何だかんだ言っても、米ドルが一番
良いです。


しかも、上記の例だと、それ以外は、為替手数料が金利を
上回っていて、マイナス金利になってます・・・。

これは、本当に気をつけなければならないポイントです。

新聞の広告欄とかに、よくNZドルの高金利が表示されていますが、
それだけ見て外貨預金するのは、危険なんです。


結局は為替手数料でマイナスになってしまうわけですから。


何で米ドルはプラスなのか?


それは、米ドルは未だに世界の基軸通貨であって、取引量が
大きいからです。


それに比べ、豪ドルやNZドルのように、取引量の小さな通貨では
相場の乖離幅(銀行の利幅)が高くなる傾向があるんです。

だから、あなたがもし外貨預金をお考えであれば、現在の金利と
為替手数料の両方を考慮に入れて選んで下さいね。


2008年8月 9日 01:31 |個別ページ

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